第17巻 
茶枳尼神変駆役霊験念誦経 

■目次■
本経典の序に代えて
1)観請霊璽開眼修霊法経 上経之巻
第一章 茶枳尼天の因縁奇譚
第二章 道場撰定と開眼修法の心得
第三章 招憑霊符と霊璽謹作法
第四章 茶枳尼天尊観請霊璽開眼修法
第五章 霊璽送宮の修法

2)特別駆役神通修霊法篇 下経之巻
第一章 特別駆役祈念修法
第二章 霊璽祭祀法と注意事項
第三章 応験能力を失う特別注意事項
第四章 応験状況と留意事項

本書に詳述されている秘傳は「本格念誦眞傳奥傳」を特別公開したものです。
本秘法は茶枳尼(だきに)天尊の本格念誦秘法の眞傳であり、神秘中の極秘法とされている眞法であり、今回は特別に神許を受けて公開されたものです。
本書に記載されている修法を至心に行うことにより、神変不思議の霊蹟を現すことが出来ます。即ち茶枳尼天辰狐王を常に行者の身辺に侍従させ、呼べば即時に来たりて、命令せば即座に従い如何なる秘密をも探知することが可能となる秘術が本書には記されております。
即ち、神変不思議の通力を有する茶枳尼天辰狐王を本書に公開せる秘術によりて術者が駆役せしむることを可能とするのです。
此の秘術は紫龍仙道人仙の師の戸澤氏より極秘裡に継承されていたものです。本来は戸澤先師より茶枳尼使役秘術の相伝を禁封されていたので本書が出る迄は若干の高弟にのみに茶枳尼天辰狐王の霊璽を分霊修法し、眞傳駆役念誦秘奥を伝授していました。しかし今回特別に神許を得て本書に限定公開したのです。

本書に詳述されている茶枳尼天尊の本格念誦秘法の眞傳は、京都の伏見稲荷や高尾山の飯綱大権現等の社家に於いても本格的念誦眞傳は踏襲されておりません。残念ながらそれらの社家でも略伝や誤伝のみが踏襲されているに過ぎないのです。

日本では茶枳尼天尊として豊川稲荷などで祭祀されています。稲荷大明神と混同されがちですが、稲荷大明神の御本体は伊勢神宮の外宮に鎮座し奉る豊受姫大神と御同神であります。其れに対して茶枳尼天尊は元々は印度の夜叉神であり、決して高級神ではありません。稲荷大明神と茶枳尼天が混同されているのはその姿が似通っているからです。茶枳尼天は如来の説法に伏して、低級位ながらも佛位に転向したものです。
 
本法を修法するには先ず「招憑霊符」及び「霊璽」を謹作する必要があります。両者とも極秘伝であり、其の修法では数々の呪文・印明を必要とします。

此処に公開されております、御加持法は特に神秘事でありまして、法器の者でなければ決して伝授厳禁されていたものです。此処に示されている加持法の秘技には微妙なる眞伝の呼吸が必要不可欠です。

本秘事による効験は、術者の望む如く物事が運ぶよう、茶枳尼天尊が力を貸してくれると云うことです。勿論、其の望む事項の動機が不純ではいけません。理に叶った願いなれば力を貸してくれるのです。
具体的に云えば、交渉事や訴訟事件、商売上の問題等々の際に茶枳尼天尊を駆役せば、必ず術者の思う方向に話が進むようになります。
 
尚、茶枳尼天尊辰狐王の駆役法は自己の福利の為に修法するものでありまして、他人のために修法する類のものではありません。故に如何に他人の為に丹誠を凝して修法しても何等の利益応験が発生することはないのです。
 また、本法の施術により利益応験を受けることが多々ありますが、其の時は必ず術者は慈善功徳や公益に施す必要があります。本法で得られた利益を必要以上に蓄財することは邪心に繋がり、天罰が下り家運衰退等の不幸が待っています。呉々もこの点にはご注意下さい。

また本法の応用編として諸種の霊告を受けることが出来ます。例えば対者の病気の治不治等即時に分かるようになります。熟練していきますと人事諸般の吉凶禍福の霊告も得ることが出来、驚異的な的中を示現することとなります。
等々、其の効験は数え切れない程あり、術者の人生を安穏に近づけることでしょう。
慈善行為や公益に施す等は、神仙道の基本である「積徳陰善」そのものですので、知らず知らずの内に神仙に近づくこととなるのです。

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