神傳極秘 鎮魂法實修秘傳


 本書は神道天行居系の小西雲寉氏が大正末期にお書きになられたものです。

 原本は手書きのガリ版刷りである為に、何と書いてあるのか解読しながら読む必要がありますので読みこなす事はとても困難を伴います。
 オンデマンド出版の本書は勿論活字起こししてございますので、極めて読みやすい形態となっております。
 特に祝詞部分は全て漢字で書かれていた上、読み方の「ルビ」も振っていなかった為、解読に多少時間がかかってしまいました。本書の祝詞には全て「ルビ」が振ってございますのでご安心してご精読戴けると存じます。

 本書には鎮魂法に就いて極めて簡便に奥傳までも記述されており、眞の「鎮魂」を行いたい方にとっては又と無い福音の書であると思われます。
鎮魂法に関しては巷に腐る程の書籍が氾濫しておりますが、本書は其れ等の俗書とは一線を画す、極めて貴重な書籍です。
 元々天行居内部向けに書かれたのか、原書を見つける事はまず不可能な書籍です。
 これ程簡便に道奥の法が記してある書籍をこのまま埋もらせる事は神道を学ぶ者として容認し難く、此処に復刊させる事と致しました。

目次を以下に記してみましょう。
■目次
第一章 鎮魂法の由来
第二章 鎮魂法の意義と實修上の心得
第三章 鎮魂玉・服装其他について
第四章 修法の座法と結印法
第五章 修法の方式
第六章 鎮魂法の応用門
第七章 餘論 鎮魂祭と鎮魂法
第八章 鎮魂祝詞
第九章 帰神祝詞
第十章 十種大祓
第十一章 鎮魂上達の秘言
第十二章 あとがき
附録    祝詞集(ひふみ祓詞・十種祓詞)

全41頁

 本傳書の眼目は何と云っても第八章以降の祝詞の数々であると断言出来ます。勿論、その方法を記してあります第四章・第五章も有用であるのは当然の事です。
 尚、第十二章以降は私が此の書籍の為に付け足した部分で、鎮魂に関連した祝詞等を載せてあります。此れ等も有効活用して戴けると幸甚でございます。
 第十一章の「鎮魂上達の秘言」は裏の神道界では有名な語句を含み、幽界から齎された可能性が高いものです。同様の秘言を紫龍仙師の高弟のお書きになられた書籍にて見る事が出来ます。 このように此の秘言が幽界から齎されたと言っても過言では無いことがお分かりになられると思います。
 鎮魂は物部氏系統傳のものが多く、本書もその流れに乗っております。
 鎮魂に置いて必要不可欠なのが「十種の神宝」です。
 此れは元々「舊事紀」に記載されているものでやはり物部氏系統の傳となります。
 此の「十種の神宝」の威力を存分に発揮せば死せる人も生き返らせる事が可能だとされております。
 この事と鎮魂とが如何なる関係にあるのか、追求せば自ずと興味深い結果に当たると思います。
 
   少し「あとがき」から引用してみましょう。
 本来、十種神寶に使われている漢字は尋常の文字では無いものが多々ある。例えば沖津鏡の「沖」や辺津鏡の「辺」等の漢字は今日使われているものと比すると全く別物と云える。 死人をも甦らせる力のある十種神寶。それは幽界から齎された神法の一端なのかもしれない。 十種神寶にはそれぞれ図案化したものが存在し、それが私には五岳眞形圖と重なって見える。 新・五岳眞形圖は元々支那の水脈・地脈を示した古・五岳眞形圖が図案化されたものであり、その圖案化した圖の眞の意味を掴んでいる人間が現在果たして居るのであろうか。
また十種神寶の図案化したものは神代文字・神字とも関連して居る。 十種神寶の神字なるものも伝えられており、此れが後世に偽作せられたものか否かは俄かに分からない。 しかし新・五岳眞形圖及び十種神寶の図案化は共通した作為の元で作られたものであると私には思えてならない。
神道では信仰する対象が佛教の佛像の如く明確な物が無く、多くの人は「天照大御神」の掛軸等を以って此れに充てている。其処で更に秘教的に信仰を加えるために本来の意味を暈した「五岳眞形圖」や「十種神寶」の圖案化したものが用いられているのではないかと思うに至るのである。 人間は抽象的な圖に惹かれるものである。其の意味が分からない圖には言い知れぬ秘密が隠されていると勝手に思い込むものである。もし其の圖が具体的なものであればあるほど想像力を掻き立てる事が無くなり、逆に抽象的なものであればあるほど想像力が働くのであろう。 そして抽象的なものである程、様々な解釈を加える事が出来る事から、これ等の圖がいつの間にか作られたと云う側面も否定出来ないのでは無いだろうか。
即ち、
 『舊事紀』―『十種神寶』―『神字』
なる図式を解読出来た時、神道は新たな局面を迎えるのだと私は確信している。

本書を精読せば簡便に鎮魂を行う事が出来ます。
類書とは別次元の世界へ誘う書籍であると断言出来ます。
是非本書をご精読戴き、本来の鎮魂を行って下さい。
それにはまず最低限、本書に記した祝詞は暗記して戴きたいと存じます。
鎮魂は神道を修験する者に取って、避けて通れない門です。
その門を通過する事は通常は多大な困難を伴いますが、本書を精読する事により、此の門を比較的簡単に通過出来ると思います。
しかしやはり問われるのは修験する方の性根です。心が清く無いと鎮魂も勿論出来ません。
普段より心に波風が立たぬよう生活を送り、心を清浄に保つ事が本書を読む前の修験者の当然の心得でありましょう。

本書は一人でも多くの方にご精読して戴きたい良書であると確信を持って推薦する一冊でございます。

宜しくお願い致します。


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