五岳眞形図

以下に示します五岳眞形圖に就いての記載は清水南岳先生主宰の神仙道本部が五岳眞形八會符を道士に分配された際に同封されていたものです。今まで表に出ていなかったものですので、其の深秘且つ幽玄な記述に驚嘆される方も多いと思います。水位師仙は云うに及ばず、南岳先生にも感謝の気持ちを抱きつつお読みになられて下さい。


五岳眞形符に就いて

 同封を以てお授け申し上げし五岳眞形八會符は、師仙水位眞人が神魂を留めて修法に密用せられし神授五岳眞形圖並びに三天太上大道勅文の天書に結縁し神気感格の修法を施したる重秘の神符である。
 これは使魂法、玄胎結成法修法等の場合、お守りの如く身に拝帯せらるべきもので、平生は神棚又は清浄の場所に納めておかれ度い。(適宜清らかなる布にて ―なるべく紫色がよい― 守袋の如く作りて収められたい。この神符は五岳眞形圖首題八會之霊書群天飛方之奇文に眞形五圖及四輔山の圖気を感格せしもので、不謹慎に開封せられたりした場合は例へ元の様に形だけを整へることに成功せられても既に神符に封じた圖気の大半を失ふものであるから厳に御留意ありたい。重秘なものだけに、之を軽んじた場合の災禍は懼るべきもので、そうした方面の責任に就いては宗家としても何とも致し方ないものであるから呉々も事前を以て申し上げておく次第である。)

 序でを以て一言致しておきたいと存することは、古来仙家の定言の如くに傳承される言葉に、

 『道書の重きは三皇内文五岳眞形圖に如くは無し』

と謂はれ、神仙道に於ける眞形圖の位置は極めて重大で、それだけに所謂五岳眞形圖と称して世に流布さるるもの数十種を数へ、而もみな荒唐の偽圖に過ぎざること夙に師仙の道破せられしところの如くであります。(然るに其の師仙水位壽眞神界傳来の五岳眞形圖と称する偽圖を掲げ遠感通神法なる名目を以て眞形圖修法に凝したるものを行へるものすら門外に出没せる昨今の世風でありますから以て斯道一般の悪弊を知るべきである。)

 古今東西に亘りて何故にしかく偽圖のみ世に流布され、眞圖影を潜むるに至れるやを考ふるに、幽遠なる神慮に基づくところは勿論のことながら、仙縁を以て正眞の眞圖を得たる道家と雖も、もと授受の天禁重く到底之を傳ふべき仙風道骨の士を見出す能はずして遂に龍窟に隠逸し天上の玄臺に帰するに至りしもの多く、また強いて眞物を傳写せしむるとも主命仙宿に値(あた)れる道骨に非らざれば却って災禍を招かんことを慮り、熱望の弟子に対しても徒らに偽圖を授けて徐ろに時節の到来を待ちたるが如き事情も考へられ、それらの遺存せるものが遂に今日数十種の偽圖を形成していることも推断に難くないのであります。

 各種の仙法道術、殊別けて使魂玄胎の法に五岳眞形圖を修用して圖気の感格を期し霊感道交の効験の速やかなるは道書みな之を称へ誌す処であり、さればこそ好道の士の眞形圖を求むることの切なるは古今同慨でありますが、玄門の深秘愈々深ければ愈々仙律の禁固く、天運の循環と時節の成就に際會するものは暁天の星よりも少なかりし事と思われるのであります。水位師仙の帰天と共に一部神秘のものは原因不明の炎上によりて玄臺に帰したるも、地上一本の神授五岳眞形圖は春秋四十年を雲霧の裡に蔵れて門外不逞の徒の覬覦を許さず、今次宮地神仙道再興の道業を機として有道の士の結縁に用意さるべく出現されたのであります。

 五岳眞形圖への邂逅結縁の悲願を以て数回に亘り地上に転生し遂に其の道縁を成就して仙果を結んだ支那の道士の話も傳へられている程ですが、眞に求道の念篤き道骨の士の芳躅こそ千萬年の亀鑑と謂ふべきでありましょう。然るに天運循環、茲に其の眞圖の所在が闡明され、没後の門人とは言ひ条現に神仙界に於いて栄誉ある遷官の尊職に坐す、活ける師仙の正しき入門の途が開かれ、神授五岳眞形圖への結縁の第一門扉が開かれた道福を相共に祝福いたし度いと存ずる次第であります。

 因みに、玄胎結成に用ふるべき太○陰生符に就いて種々御問合せの向きあるも尸解並びに玄胎に関する太○生符は人間筆写の符にては実効なく、大司命神たる太上老君(伊邪那岐大神)または其代命神たる青眞少童君(少名彦那大神)の親筆の符に非ざれば行われ難きことは師仙の口を極めて記別されし如くで、少しく斯道に素養ある道士の斎しく知るところであります。

 原本異境備忘録第十五頁の消息等も参照せらるれば、例へ神仙の筆になる仙界秘蔵の太○生符と雖も太司命神親筆以外の模写の符にては実用に立ち難きものなることの実証を知るべきであります。
(太○生符は霊符中の首座を占むるもので、太○陽生符と太○陰生符に分れ、各々三十符づつあり、別に人間の寿命に関する或る限定された範囲内の効用に就いては神秘なる傳承の次第もあり、陳安世が老君に受くる所の太○生符の消息等に関しては他日適当の機会を得たいと存じますがこれ等は自ら玄胎結成に対する施行法とは別個のものであります。)
                                          以上

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