道教(仙道)の目的

水位師仙も道教を重んじていたように、神仙道と道教とは切り離せない関係がございます。
わたくしは道教を勉強しようと国内では一番真摯に道教を実践していると思われる「仙道連」に接触を図りました。
まだまだわたくしには仙道連さんが目指す処がよく分かりませんが、最新の機関紙を見ますと以下の如くの記載がございました。

『仙道連は大陸道観伝承の仙技仙法を修し、長生久視して眞人不死の法身に再生復活する為の修行団体なり。』

以上の言葉が仙道連の目的だとすると道教のそれも、以上の記載に近いものだと思われます。
「再生復活」する場所は幽界(かくりよ)では無いようです。
それは仙道連関連で発行されている「仙道語・技法辞典」の「眞人」の項を見れば一目瞭然であります。即ち、眞人とは、
『形象の世界に住して形象にとらわれない人。俗界に処して制約や拘束を超越している人。』
を差すとの事です。此れは従来概念の「仙人」そのものを指しているに過ぎません。換言せば『俗の仙人』とでも申せましょう。

しかし神道・神仙道が日本國体や天皇陛下の安泰・弥栄を祈念する事とは大きく乖離していることだけは皆様にもお分かりになられると思います。
また祖靈祭祀も行っているか否か不明です。日本人は全て神々の子孫であり、その祖靈を拝するとは大きな意味では天照大御神を拝する事に繋がり、其れはひいては天皇家を拝する事に直結します。
支那では皇室の存在がありませんので、道教に於いて祖靈を軽視しても何等不思議はございません。

道蔵に記してあります「北極紫微宮」が「高天原」である事を篤胤大人が最初に提唱し、水位師仙がこれを追認しております。
「北極紫微宮」と云う正式名称があるのであれば、何故日本に於いてそれが「高天原」と称されるようになったのか、興味は盡きません。また其れを解き明かす事が即ち宮地神仙道の道奥に入る事と同義であるのやもしれません。
宮地神仙道ではよく「眞一」なる語が出て参りますが、此れが果たして上記の「眞人不死」を指しているのかを解き明かす必要がございます。

また仙道連さんのサイトを見ますと最終的に「神人合一」なる語が出て参ります。此れは神道に於いて鎮魂・帰神を行う際の究極の心の在り様を示した語でありますが、道教的にも神と一つになり、交信する事を示しているのであろうと思われます。
眞の神と交信するには神道に於いては審神が不可欠ですが、道教ではそれをどのように行っているのかは不明です。しかし個人的に行う事が道教的な方法のようですので、道教では「審神」と云う観念が無いのかもしれません。

神道では鎮魂・帰神は手段であり、目的ではありません。しかし道教に於いてはこれが究極の目的となってしまっている感が否めません。宮地神仙道に於いても「霊胎凝結」がその究極目標の如く述べられている書籍を散見致しますが、果たしてそうでありましょうや?
相傳録等を俯瞰して見ますと「霊胎凝結」は「使魂法」として修するのも一つの方法であります。
山の頂に立つのに幾つもの道筋が有る如く、霊胎凝結にも使魂法の他に様々な神咒を用いてその域に達する道が示されております。此の霊胎凝結に関しては別の項目にて詳説しようと思っております。

尚、厳密に申せば、「道教」と「仙道」とは異なるのかもしれませんが、現在は同一視しております事を此処に附記しておきます。
2008年1月31日 謹記